こんにちは。A SIDE STRENGTH&CONDITIONINGの秤谷です。
前回のブログでは目標を持つことの重要性を再確認できました。今回は前回に関連して、習慣について書きたいと思います。
ある行動について、ある一定の期間続けているとその行動をすることが当たり前になります。そのことを習慣と呼びます。これからトレーニングを習慣化することを例に考えてみましょう。
まず、トレーニングだけでなくとも我々の生活の中には習慣と呼ばれるものはたくさん存在しています。朝決まった時間に起きて、顔を洗って歯を磨いて朝食を食べて…。人それぞれ様々な習慣があると思います。 人間の行動が習慣化するためには、ある程度の期間続けることが必要なことは皆さんも身をもって経験していることでしょう。 面白いことにその”ある程度の期間”を研究した人がいます。ロンドン大学のPhilippa Lally博士です。彼の研究によると、ある行動を習慣化するのにかかった期間の平均は66日間であったという報告をしています。しかし、実際には行動の種類によって18日で習慣になった人もいれば254日かかるとされた人もいるそうで、個人差はもちろん行動の難度によっても大きくばらつきがあるようです。 ではトレーニングはどうでしょうか? 朝コップ一杯の水を飲む、ランチの時にフルーツを摂るなどの行動に比べると、トレーニングという行動は難度が高いことは一目瞭然でしょう。複雑な行動ほど習慣にするには時間を要します。さらに、トレーニングを毎日続けるのは時間的にも身体的にもかなり困難でしょう。 そこで、トレーニングのような難度の高い習慣をつけるための一つの手段として、自分の周りの環境を変えてしまうことを提案します。例えば、トレーニングがすでに習慣になっている人と仲良くなる、予約制のパーソナルトレーニングジムに入会する、など自分の周りの環境を変えることで、最初は強制的に逃げ場をなくしてしまいます。一人ではなく、友人など自分以外の人を巻き込むことができれば、気分が乗らないときでも頑張ることができるかもしれません。
トレーニングが続かない原因が内的なものなのか、外的なものなのか考えてみましょう。内的な要因は個人の性格や気質に関わってくるもので、それを根本から変えるのは容易ではありません。一方、外的な要因は自分を取り囲む環境なので、比較的自分でコントロールできます。内的要因を変えられなくとも外的要因を変えることで安易に解決することもあります。 トレーニングを習慣にして続けたいと思っている方は、今一度自分を取り囲む環境を変えることから始めてみるといいかもしれません。
1.Phillippa Lally et al.(2010) How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology. 40, 998-1009