こんにちは。A SIDE STRENGTH&CONDITIONINGの秤谷です。

緊急事態宣言が解除され、仕事を含め外出する機会は多くなったのではないでしょうか。ジムなども順次再開され、この期に身体を動かそうと思った方もいると思います。逆に、今まで動いていた方は運動不足になっていると強く感じたことでしょう。体重が増えたり、減ったりこの期間で体組成が変化してしまった方は少なくないはずです。
そこで、今回はエネルギー消費量を計算して、食生活を考えてみましょう。

エネルギー消費量を計算するには少々手間がかかりますが、以下の順を追っていけば計算できます。
計算の前にまず以下の用語を簡単に覚えておきましょう。

・メッツ(METs)…身体活動の強さ。座って安静にしている状態を1メッツとする。(サイト)
・メッツ・時…身体活動の量
・身体活動レベル(P A L)…日常生活の平均的な活動強度
・基礎代謝量(BMR)…人が生きていく上で必要な最小限のエネルギー

では、ここから実際に計算していきます。

○総・メッツ時=(1日のメッツ×分)の合計÷60=         

○1日のPAL=(総・メッツ時)÷24×1.2=        

※PALは上記の式で計算されますが、1日の身体活動を記録し、その身体活動の強度までも測らないといけないので少し手間がかかります。よって以下の表を参考にして自分に当てはまる数値を選んでも構いません。

身体活動レベル

(PAL)

低い(Ⅰ) ふつう(Ⅱ) 高い(Ⅲ)
1.50

(1.40〜1.60)

1.75

(1.60〜1.90)

2.00

(1.90〜2.20)

日常生活の内容 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接 客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合 移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

 

○基礎代謝量(BMR)=【0.1238+0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)−0.0138×年齢(歳)−0.5473×性別*(*男性=1,女性=2)】×1000÷4.186=       (kcal)

※BMRの推定式は複数ありますが、上記の式は国立健康・栄養研究所の式を用いています。数式がややこしいですが、他の推定式に比べ、いずれの性・年齢階級においても推定誤差の平均および標準偏差ともズレが少ない値となります。

 

●総エネルギー消費量=基礎代謝量(BMR)×身体活動レベル(PAL)=      (kcal)

さて、自分が1日にどれだけのエネルギーを消費しているか大体わかりましたか?
基本的に、総エネルギー消費量よりも摂取カロリーを増やせば増量し、逆に減らせば減量します。お弁当やお惣菜にはカロリーが記載されているのでチェックする習慣をつけると良いと思います。大切なことは継続可能なペースでコツコツと実施することです。

 

<参考文献>
・日本人の食事摂取基準(2020)
・田中茂穂:エネルギー消費量とその測定方法. 静脈経腸栄養 Vol.24 No.5 2009