こんにちは、反町です。
A SIDE STRENGTH&CONDITIONINGではウエイトトレーニングを中心とした指導を提供していますが、まだまだウエイトトレーニングに対して誤った認識を持たれている方も多いように感じます。
今回の話はタイトルを読んだだけで流れがわかってしまうと思いますが(笑)、少し補足も入れてあるので「ウエイトトレーニングと柔軟性」について、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

「ウエイトトレーニングをすると身体が硬くなる。」

この言葉を一度は聞いたことがあると思います。
このようなことを先輩や指導者の方から聞いて、やったことはないけどウエイトトレーニングに対してネガティブなイメージを持っている方もいたりします。やってみて「自分には合わない」となるならまだしも、やっていないのに嫌いになってしまうのは自分の選択肢を狭めてしまって、すごくもったいないです。

実際、ウエイトトレーニングがストレッチと比較しても同程度に柔軟性を向上させると報告している文献もあります。また、高齢の方であってもウエイトトレーニングを通して柔軟性を向上させることは可能なようです。
この結果から重りを持ったからといって、何でもかんでも身体の硬さに繋がるということは無さそうです。逆にその運動に関わる筋肉にストレッチがかかれば、それがウエイトトレーニングであろうが柔軟性は向上していきます。
そして、ウエイトトレーニングを通して獲得した可動域には筋力も身についているので一石二鳥です!

しかし、ウエイトトレーニングのやり方によっては身体の硬さを生んでしまうこともあります。特に可動域を犠牲にして重りを求めてしまうとそこに必要だった筋肉の柔軟性は失われていきます。トレーニングを始めたばかりの方や一般の方は、重量だけを追い求めることによるメリットはほとんどないと思うので、まずは適切な可動域・フォームをキープして、その範囲で重量をかけていくようしましょう。

また今回のような書き方をするとストレッチが必要ないと感じてしまう方もいると思いますが、トレーニングの頻度が高くない場合は家などのストレッチを組み合わせることでトレーニングの進行がスムーズにいきますし(ストレッチは疲労の蓄積も少ない)、トレーニングで全ての部分が補えるわけではないので、ご自身の状況に合わせて上手くストレッチも活用してみてください。

「ウエイトトレーニングをすると身体が硬くなる」と、敬遠していた方はまずは大きな可動域でトレーニングをしてみましょう。
劇的に硬くなるということはないはずですよ。

<参考文献>
・SK Morton et al.: Resistance training vs. static stretching: Effects on flexibility and strength. J Strength Cond Res 25(12): 3391–3398, 2011

・Fatouros, I.G et al.: Resistance training and detraining effects on flexibility performance in the elderly are intensity- dependent. J. Strength Cond. Res. 20(3):634–642. 2006.