皆さん、こんにちは!A SIDE STRENGTH & CONDITIONINGの久保です。


ラグビーW杯の熱狂で影を潜めていた感がありますが、Jリーグもいよいよ佳境に迫ってきました。これから毎週末はリーグ優勝争い、リーグ昇格・残留争いから目が離せませんね!


日本では女子サッカーも盛んに行われており、女子日本代表(通称なでしこJAPAN)は2011年W杯ドイツ大会優勝、2012年ロンドン五輪銀メダル獲得など、国際競技力は高いレベルにあると言えます。今年開催されたW杯フランス大会では惜しくもベスト16という結果に終わってしまいましたが、来年の東京五輪ではメダル獲得が期待される種目でしょう。


活躍が目覚ましい女子サッカーですが、一方で大きな悩みもあります。それは前十字靭帯の損傷です(これはサッカーに限った話ではないのですが)。この前十字靭帯を損傷すると高いレベルで競技を続けたい場合は手術を行う必要があり、競技復帰までは6~9ヶ月ほど、時には1年以上かかるケースもあるほど重篤な傷害です。しかも女性は男性の約2~8倍ほど発症率が高いことが報告されているのです1,2)。その要因としては、筋力の違いや骨盤が広く内股であるため、ジャンプの着地や切り返し動作をした際に靭帯損傷しやすいKnee-in肢位(膝が内側に入る)を取りやすいことなどが挙げられています3,4)。また女性は男性と比較してジャンプの着地動作でお尻とハムストリングス(もも裏)の筋肉よりも、もも前の筋肉を使いやすい傾向にあるという報告もあり5)、着地動作において膝にストレスの掛かりやすい動きを行っていると考えられます。


この前十字靭帯損傷を予防するためには、Knee-in肢位を取らないための動作訓練が有効と考えられており6)、FIFA(国際サッカー連盟)ではW-up時に「FIFA 11+」というプログラムを実施することを推奨しています7)。しかし、このようなプログラムはグラウンド上で簡便に出来るW-upとして構成されており、自分の体重を用いたエクササイズであるため、筋力を向上させる効果は低いと考えられます。ウエイトトレーニングによって筋力を向上させ、グラウンドでジャンプトレーニングなどの動作訓練を同時進行で行うことによって、前十字靭帯損傷をより効果的に予防できるのではないかと考えています。


とは言うものの、ウエイトトレーニングをやりたくても十分な施設がない、やり方が分からないという現状にお困りの方は多くいると思います。A SIDE STRENGTH & CONDITIONINGではプライオメトリクスなどのジャンプトレーニングに対応できる人工芝スペースと、最大5面のプラットフォームを完備しており、チーム単位でのトレーニング指導も可能となっております。ご興味のある方は是非ご連絡下さい。




<参考文献>
(1) Agel J, et al. (2005). Anterior cruciate ligament injury in national collegiate athlete association basketball and soccer: A 13-year review. American Journal of Sports Medicine. 33,524-530.
(2) Griffin LY, et al. (2000). Noncontact anterior cruciate ligament injuries: Risk factor and prevention strategies. Journal of American Academy of Orthopaedic Surgeons.
     8, 141-150.
(3) Malinzak RA et al. (2001). A comparison of knee joint motion patterns between men and women in selected athletic tasks. Clinical Biomechanics. 16, 438-445
(4) Nagano Y et al. (2011) Relationship between three-dimensional kinematics of knee and trunk motion during shuttle run cutting. Journal of Sports Science. 29, 1525-1534.
(5) Daniel J Cleather , Maike B Czasche. (2019). Knee Forces During Landing in Men and Women. Journal of Human Kinetics. 68, 177-192.
(6) Sugimoto D, et al. (2015). Specific exercise effects of preventive neuromuscular training intervention on anterior cruciate ligament injury risk reduction in young females: meta-analysis and subgroup analysis. British Journal of Sports Medicine. 49(5), 282-289.
(7) http://www.yrsa.ca/pdf/Fifa11/11plus_workbook_e.pdf

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