こんにちは。
A SIDE STRENGTH&CONDITIONINGの秤谷です。

今回は両側性エクササイズと片惻性エクササイズについて考えてみたいと思います。

まず、両側性エクササイズとはバックスクワットやベンチプレスなどにみられるように、両脚もしくは両手を使って行うエクササイズのことです。多くのマシンも両脚両手で行うものが多いです(最近は別々で動かせるものが増えてきました)。
一方、片惻性エクササイズとは片脚もしくは片手で行うエクササイズのことで、シングルレッグスクワットやワンアームロウなどが挙げられます。

 

両側性と片惻性の違いがわかったところで、皆さんは両側性筋力低下(Bilateral deficit)という概念をご存知でしょうか?
これは、片肢で発揮された力の和が両肢で同時に発揮された力よりも大きくなることをいいます(右+左>両方)。
特にトレーニング経験の浅い人ほど、この現象が起こるようです。つまり、両脚でスクワットをするよりも片脚ずつスクワットをしたほうが力が発揮できているかもしれないということです。

また、両肢で行うエクササイズよりも、片肢で行うエクササイズの方が扱える重量は軽くなることは容易にわかるかと思います。これは、体全体にかかる総負荷という視点から考えると、ターゲットとする筋群以外の負荷を減らすことができるという利点があります。
どういうことか、以下にスクワットを例に考えてみましょう。

例えば、両脚のスクワットを行った場合、脚以外の部分が先に疲労してスクワットができなくなるケースがあります。下肢を鍛えたいという目的がある場合、両脚のスクワットでは下肢に十分な負荷が与えられないということです。このような場合、片脚のスクワットを選択すれば扱う重量が軽くなるので、下肢以外の部分は耐えられるようになるのです。そして適切なフォームで行えば、ターゲットとする下肢への負荷は十分に与えることができるのです。

 

両側ばかりでエクササイズを行なっている人はぜひ、片側のトレーニングも取り入れてみてください。

 

<参考文献>

Kurt Mullican, Ramsey Nijem:Are Unilateral Exercises More Effective Than Bilateral Exercises? Strength and Conditioning Journal, Volume35, Number5 pages41-42